伊之助めんについて

由来は1635年に遡る



恵まれた気候風土から生まれた神埼製麺
素麺の故郷神埼は、北に脊振山系の山々が幾重にも重なり、南に目をやれば佐賀平野が遠く彼方へと広がっています。そして、その先には豊饒な海、有明海が広がっていると温暖な気候風土に恵まれた地です。神埼市の中心を流れる城原川上流では、明治時代の初期頃まで小麦を挽く水車が六十基程稼働し、素麺造りが盛んに行われていました。
伊之助製麺の美味しさのポイント
脊振山系の水が流れる神埼町は、国土交通省が選定する「水の郷百選」にも選ばれた場所。やわらかくてミネラル分を多く含むその水は、そうめん作りにとても適しているそうです。さらには佐賀平野から穫れる良質な小麦、佐賀の温暖な気候と、神埼そうめんが広まったのには自然の恵みがあったからとも言えます。
妥協をゆるさない麺づくり
社長兼工場長の川原正廣さん。毎朝、麺作りの肝となる生地作りをされています。その日の気候に合わせて水分量や塩分量などを調整しますが、生地を手に取った感触でその加減が分かるというから、まさに職人技です。長い経験と勘が頼りであるこの工程は、1日に3回はチェック。毎日、妥協のない麺づくりが行われています。
江戸文政元年から380年の歴史を持つ佐賀神埼の製麺
神埼は機械そうめんの発祥地でもある。ロール式の製麺機を開発し、機械製麺の生産をいち早く導入した。佐賀県では、この神埼そうめんの機械製麺の技法を高度な技術であるとして「佐賀マイスター製法」に認定している。
【伊之助製麺の特徴】
機械製麺の最大のメリットは、生地を伸ばす際に、油を使わなくても良いので、小麦の味を生かせるというところです。神埼そうめんの香りの良さ、手延べのコシとはまた違った独特のシャキシャキとしたコシの強さは、機械製麺にも受け継がれる大きな特徴。
【七連式圧延ロール】
この圧延ロールは4~5連タイプが一般的ですが、「伊之助製麺」では全国でも珍しい7連タイプが導入されています。これは、無理に伸ばして生地にヒビが入らないように、少しずつ自然と薄くするためです。また、手延べとは違い、生地を伸ばすときに油を使わなくていいので、小麦の味が生きるのも機械製麺のいいところです。
【5段階に分けて麺を乾燥】
5段階に分けて麺を乾燥します。麺とはちょっとした乾燥の具合だけで、風合いが変わったりします。素材である小麦粉の自然な甘味・風味、そして麺のコシ…素材自身が持つ魅力を底わない製法にこだわっています。それが独自のこの乾燥法です。古式製法で造った麺を”冷風多加湿法”で製品に仕上げる。これは、「伊之助めん」独自の方法。だからこそお客様に美味しくいただけているという確信があります。
機械化はされても、随所に工夫と知恵が注ぎ込まれ、
神埼そうめんの伝統の味が守られています。
伝統と近代化の融合
まずは、つゆに付けずそのまま食べてみると分かる、小麦の香りの良さこれが神崎そうめんならではの美味しさです。そして、シャキシャキとしたコシの強さと、なめらかでツルツルッとしたのど越しの良さも、昔から受け継がれた味わいです。

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